2021年度HPの巻頭言
コロナ禍で始まったアカデミア2020年度の受験は数多の障害を乗り越えて、高校部においては第一志望現役合格率100%、中学部においては都立自校作校合格率100%と第一志望合格率92%を記録し、高校部・中学部ともに高い実績を達成しました。
しかし、それはアカデミアが優秀であるとか、アカデミアには特別なノウハウがあるといったことではありません。むしろその正反対、アカデミアで使っている教材はどこでも手に入る一般的なものであるし、講師も至って平凡、大手カリスマの足下にも及びません。また、合宿や直前講習があるわけでもなく、トータルの授業時間はどこよりも少ないでしょう。
事実としては、晴れて合格を果たしたアカデミア生たちは、合格するために必要な当たり前のことを当たり前にやり遂げたというだけのことなのです。タネも仕掛けもなく、それ以上でもそれ以下でもない。
それでも仮に「特別」な点があるとするならば、それは目標を成し遂げるには、そのために必要な当たり前のことを当たり前にやるという、当たり前の真理がいつの間にか「特別」なことになってしまっている世の中の方にあるのかもしれません。
自分で当たり前のことを当たり前に実行する代わりに、手っ取りさや効率を謳ったメソードや参考書に飛びついたり、進学校や進学塾の外面的なイメージの受け売りで、そこに入っていれば超自然的な力でどんな志望校にも合格できると思い込んでいるだけでは、「自分」という現実は一ミリも変わりません。
かつて現役時代にイチローが言っていました。
自分に非凡な才能はない。ただ子供の時から何一つ欠けることなく、野球をするために必要な練習に正しく取り組んできただけだと。その言葉の意味はよく分かります。楽器が上達しない場合、その原因は100%、練習のやり方やフォームが間違っているか、それらが正しくても練習量が不十分か、もしくはその両方だからです。
アカデミアは何も特別ではありません。
私たちにできることは、間違ったことを教えてしまわないように最善を尽くすこと、そして目標を達成するには、そのために必要な当たり前のことを実行する必要があるという当たり前の真理を投げかけ続けることだけなのです。
ただ、最後に一つだけ言わせてください。
一年前の巻頭言のテーマ「有言実行」、たしかに有言実行しました。
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