「合格の法則」小学部出身者→難関大合格率100%:「不合格の法則(大学受験編)」の副産物
現在、「不合格の法則」の大学受験編を執筆中です。そこで、正確を期すためにこれまでの合格実績と、その合格者/不合格者のデータを改めて確認していたところ、今まで見落としていたある法則に気が付きました。
それはアカデミア小学部出身者で、高3大学受験の最後まで在籍して全課程を全うした生徒は、ただ一人のもれもなく全員一流大学に進学しているということです。データは以下の通りです。
【第1期生】
創立一年目につき、小学部自体がなし
【第2期生】
小学部経験者なし
【第3期生】(事実上の小学部1期)
みなみ野中→南多摩→慶応大(法)
みなみ野中→日大三→防衛大
みなみ野中→中央大(経)
【第4期生】(七国中の第1期生)
七国中→南多摩→慶応大(文)
七国中→国立→横国大(工)
七国中→桐朋→東京農工大(農)
桐朋中→桐朋→東京農工大(工)
【第5期生】
みなみ野中→国立→慶応大(経)
【第6期生】
小学部出身者なし
【第7期生】
高校部在籍者なし
【第8期生】
小学部出身者なし
【第9期生】
小学部出身者なし
【第10期生】
七国中→西→慶応大(文)
みなみ野中→八王子東→上智大(文)
【第11期生】
みなみ野中→西→北海道大(理)
【第12期生】
七国中→国立→慶応大(法)
七国中→国立→慶応大(経)
七国中→国立→横国大(工)
七国中→国立→東大(理Ⅱ)
【第13期生】
七国中→東大和南→慶応大(文)
七国中→富士森→中央大(文)
【第14期生】
小学部経験者なし
【第15期生】
七国中→国立→東京医歯大(看)
七国中→国立→早稲田(文構)
七国中→立川→慶応大(文)
七国中→日野台→早稲田(商)
【第16期生】
七国中→国際→上智大(法)
しかし、このデータを以てして「小学生の時からアカデミアに入れば一流大に入れる」と考えるのは、「家に灰皿があると肺ガンになる」という「灰皿の誤謬」と同様に因果関係を取り違えているので誤りです。
喫煙者が肺ガンになるのは喫煙をしているからであって、喫煙者の家に灰皿があるからではありません。
彼らがデータにあるような実績を残したのは、小学部からアカデミアにいたからではなく、一流大に合格するために必要な訓練を小学生時から受け、それを努力で身に付けたからです。
たしかに、レアルやバルサのユースに入るのは名誉なことですが、それでワールドクラスの選手になることが決まった訳ではありません。そうなるべく必要な努力をした子どもが、長じてワールドクラスの選手になるのです。
よって、この「合格の法則」が表しているのは、次の二つの客観的な事実だけです。
1.アカデミア小学部から高校部までにおいて実施されている学習指導は、他にもやり方はあるかもしれないが、少なくとも今一流大に合格するため必要十分条件は満たしている。
2.アカデミア小学部から高校部までにおいて実施されている学習指導は、一流大の受験を目的とした場合、最善かどうかは分からないが、少なくとも間違ったことはしていない。
世の中は広いので、アカデミアよりもっと効果的で効率的なアプローチや、素晴らしい教育「産業」組織がきっと存在するに違いありません。しかし、自らの非力に鑑みればこれが精一杯なので、これ以上のことは他所にご相談いただくしかなさそうです。
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